今日の勉強会は、スタッフSさんによる
「当事者の時代~援助するという事~」でした。
「今までの医療では、当事者が置き去りの感がありましたが、
当事者中心で考える時代になってきている」事からの勉強会です。

援助、というといかにも「何かしてあげる」「与える」的なイメージもありますが、
「ただ話をしたり、形のない所でも自然に行われている援助は溢れている」事や、
援助する=援助される、という事もあるのだそうです。
参加した皆さんも、家族や仕事で援助し合っている所をそれぞれ出してくれました。
そんな助け合い・支えあえる皆さんですが、
自分に対する点数を聞いてみると採点が厳しく、
20点から30点の点数を自分に付けている人が多かったのです。
しかし、Sさんは、
「残念ながら、皆さん100点満点です」というのでした。
なぜなら、
「自分を助けてここまで生きてきたのだから」!皆さん自分自身(当事者)の援助者としてのスペシャリストなんですね。

(困っている自分の「外在化」のために使ったコアラ。かわいいです)
その他、援助の仕方として4つの例が挙げられ、
“援助者”にみられるサイクルと、
そこから何が起きていたのかを見ていきました。

それぞれのサイクルから見えてきたのは
「当事者不在は当たり前の苦労を奪う」
「話の聞き過ぎは“苦労の丸投げ”をもたらす」
「耐用年数の短い人間関係」
「苦労という経験が宝物になる」というものでした。
「問題とされているもの(リスカ等)が実は表面的なもので、
根本にはその問題を自分助けとして必要としている所(イライラ・寂しさ等)があり、
その後の選択は自由だが、そこに気付き・着目するのが大切」
「一人で抱え込まずに繰り返し出して行くプロセスが繋がりを生む」といったお言葉もありました。
とても考えさせられる、いい勉強会でした。
「当事者研究に終わりはない」
「まわりのつながりが大切」
「発言・聞き取りでの気付きがあり、
語れなくてもこれは自分の宝物になる」
「苦労は宝といっても、したくはないもの。
でも苦労のない人生なんて有り得ないのも確か」と、色んな捉え方があって、多様な感想が出ました。
Sさん、お疲れ様でした!