今日は、
向谷地宣明さんの当事者研究がありました。
今回のゲストは、なんとミュージシャンです!
路上ライブで自分を助ける実験をしているKさんが来てくださいました。

Kさんはインターネットの掲示板やテレビの広告などで、
自分の悪口を言われたり報道されたりする苦労を持っています。
その背景には暗殺集団がいて、
熊
や猿
を使って自分を殺そうとしている、
と考えているそうです。
Kさんはそれを「デスゲーム」と名付けています。
そこから逃れるために全国を逃亡しましたが、どこへ行っても逃げ切れず、
お金も無くなってしまったり、様々な苦労をされたそうです。
同じような苦労を持つファーブラのメンバーも、自分の体験を話してくれました。
明日の命もわからない不安の中で、Kさんは積極的にさまざまな実験をしています。
そのひとつが
「路上ライブ」です。
いままでは身を隠して逃げようとしてきましたが、
自分から存在をアピールしてみようという作戦です。
今日もキーボードとアンプを持ち込んで、ライブ演奏をしてくれました!
Kさんは以前から楽器を弾くのが好きで、自作曲も何十曲とあるそうです。
実際に外で演奏をすると、聞いている人の反応を直接見ることができたり、
時にはお金をもらうこともできたりして、とてもうれしかったそうです。
また、不安感も大きく減ったということです。
「デスゲーム」の意味について、Kさんは
「死ぬ気でがんばれ」という
メッセージではないかと語っていました。
いま始めている「プロミュージシャンゲーム」という実験は、
人とのつながりを取り戻す
「つながるゲーム」でもあるのかもしれません。
さて、午後は新企画
「ピアサポート研究会」が始まりました。
今回は
「ホメホメゲーム」というゲームをしました。
楽しみながらホメる練習ができちゃうゲームです。
1対1から始まって、最後は大きな輪になってみんなでホメあう遊びでした。
「普段はホメるのも、ホメられるのも苦手で…」という人でも、
気軽に参加できる楽しいゲームでした。
実は、
「ホメる」ということがSSTの基本であり、ピアサポートの基本技能となるそうです。
ホメるとは、相手の良いところを見つけて、それをフィードバックすることだからです。
また、
よいホメ方のコツは「ふつうは目をつけないところをホメること」だそうです。
たとえば「落ち込んで、うなだれている首の角度がとてもいいね~」など…。
<できる・できない>の枠から離れて、ただホメられるのがべてる流だなと思いました。
参加者からはさっそく「ホメホメの会」を作ろう!
という声が出たりして、とてもよい体験となったようです。
これからも、楽しくピアサポートを学んで、ともに助け合える力を育てていきたいですね!